ミツロウって蜜蜂の口から出される物質じゃないの??

そもそもミツロウって何?

蜜蜂たちが自ら生み出すロウ成分、原料になっているのはハチミツ。このロウ成分を使って蜜蜂は巣を作る。蜜蜂は出来上がったハニカム構造の巣で子育てをしたり、花粉やハチミツの貯蔵などありとあらゆる事を行い、女王蜂にとっては卵を産むためのスペースになる。

ミツバチは本能的に巣箱の中にスペースや隙間があると、どうしても埋めたくなる衝動があるらしく、大きなスペースを埋める場合ミツロウを使い、数ミリの小さなスペースを埋める場合はプロポリスを使う。

 

最初の動画は、巣箱を開けてみると蓋にそのままくっついていた巣、天然のミツロウ100%で蜜蜂たちが造り上げた巣。すでにこの巣には女王蜂が産卵を終えており、群がっている蜜蜂たちは子育てでローヤルゼリーを与えている。

ローヤルゼリーは若い蜂たちが口から分泌し、女王蜂や若い幼虫のエサとして与える。ミツロウも口から分泌されるかと思いきや、、なんとあのお腹のシマシマ模様の節から出てくる(足の生えている側)。

 

人間が家を作るときは木材やコンクリを用いたりするし、鳥は小さな枝を集めて円形の巣を作る。外部から素材になるものを集めて作っていくけど、、蜜蜂は自分たちの家になる素材を自らの体から分泌する。お腹にロウ腺があり4対計8ヶ所からロウが分泌される。

人間社会のさまざまな用途で使われているミツロウ

天然のワックス成分なので環境にも人にも優しいことから身近な商品の中に入っている。

  • 化粧品のリップクリームやハンドクリーム
  • 子供用クレヨン
  • 床材用ワックス
  • ミツロウラップやワックスペーパー
  • キャンドル

 

以前、イギリス人の方が養蜂場見学したいということで案内したとき・・・

Jack
イギリスでは昔ミツロウの需要がとても高く貴重なものだったんだ。

Mitsu
なんで??

Jack
イギリスには大きな聖堂や教会があって、そこで使われるキャンドルはミツロウが原料なんだよ。全体からすると膨大な量のミツロウが使われている。

Mitsu
へぇ~面白い!!イギリスの養蜂家達が採ったミツロウの行先は教会なのかぁ。

Jack
ミツロウのキャンドルだと煤が出ないから聖堂や教会を汚すこともないしね。

 

ミツロウは簡単にキャンドルやリップを自作できるので作ってみると面白い。ミツロウ自体はチップや小さなかけら状のものがネット通販で手に入る。

Forest Apiaryでは自前でミツロウを用意出来るから、巣箱からミツロウを取ってきて溶かし、ホホバオイルを混ぜて自分用や家族にリップクリームやハンドクリームを気が向いたときに作ったりしてる。

ミツバチってすごい!と思うと同時に、彼女たちのすべての生産物や活動を人間が何らかの形で利用してるんだなとちょっと申し訳ない気持ちにもなる。蜂蜜は言わずもがな、ローヤルゼリー、プロポリス、花粉、花蜜を集めたり受粉する活動そして今回のミツロウ。

やわらかいロウ物質で出来た巣の中で、育児やハチミツ・花粉を蓄え、全体としての重さを支えることが出来ることを考えると、ハニカム構造になることで強度を保っている。綺麗に規則正しく造られたハニカム構造の巣が少し崩れたり破壊された場合でも、次の日にはまた綺麗なハニカム構造に修復され元に戻っている。

 

 

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